歓送迎
2005/04/06
急に暖かくなって
あっという間に
桜が咲いた
3月末に咲くのと
4月初めに咲くのとでは
印象もずいぶん違う
別れと出会いは
いつも同じにやってくるとは限らない
どちらにしても
節目には変わりないのだけれど
行きつ戻りつ
2005/04/04
咲き始めた桜が
冷たい風に揺れている
夜空は冬のように澄み切って
西に傾くオリオン座
天頂には春の星座
行きつ戻りつする季節
なかなか去ろうとしない冬
いつになく控えめな春
けれど時間はひと時も止まらず進む
一生傘
2005/04/03
素晴らしい傘を見つけた
コンビニで手軽に買われて
簡単に置き去りに出来る傘とは
対極にある傘
それはきっと
一生使い続けることが出来る
一生分の雨を受け止めてくれる
けれど、一生どこかに忘れずに
持っていられるかどうかが心配だ
そんなことに迷いながらも
久しぶりに、欲しいなと思ったものなので
買うとすれば、梅雨が来る前だなと
気持ちの準備をしている
窓際の座席
2005/03/25
風は冬のように
日差しは春のように
晴れ渡った日だったので
対面座席の窓側に座って
取り出した文庫本も読まずに
過ぎてゆく、モクレンの花や、光る朝の雲を
いつまでも眺めた
帰り道も窓側の座席
通り過ぎるビルの灯りと影の隙間
別の世界から届く
まんまるで、見事な満月の光
鎌倉
2005/03/21
休日の鎌倉
猫がのんびり集う
静かなお寺と
住宅街の中にある
おいしいラーメン屋
なつかしい味の
あんドーナツ
雑踏を離れて
見つけた物ばかり
シンクロニシティー
2005/03/20
とてもおもしろい小説を読み終えた
同じ作者の別の作品を読みたくなったので
初めて町立図書館へ行く
帰り道で寄った初めて行く床屋では
家でよく聴くJAZZのナンバー
As time gose by がかかる。
気分よく髪を切ってもらって
家への帰り道ですれ違った
少年の呼ぶ犬の名前は
読み終えた小説に出てくる
旧東ドイツのスパイと同じ名前
ウグイス
2005/03/18
うぐいすが2日ほど前から鳴き初めた
いよいよだ
季節を知らせる音色が
身近にあることをありがたく思う
そして今年も同じ季節がやってきたことを知り
けれど一年前とは何一つ同じではないこと知る
寒の戻り
2005/03/13
寒が戻って
雪が降っている
寒くて冷たい日曜日
あちこちで咲いている
梅の花が
こんな日に
美しく見える