contact of the day

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KIX

2010/11/27

関空経由で帰ると
成田経由で帰るのとは
日本が違った国に見える
大阪という場所で会う人や、空気は
東京とはどこか違う

海に浮いた、とてもモダンな空港
どこからみても、国際空港である

そして電車に乗って、岸和田とか、天下茶屋を通って
ミナミに着く

もう、どこから見ても
インターナショナルだと思うのだ

BEACH LUXURY KARACHI

2010/11/24

初めてのカラチ
泊まっているホテルは
ラグジュアリーというのには程遠いけれど
カラチで一番古くからやっているホテルの一つ

ちょっとコロニアルな感じと
海に面した開放感が
(ビーチはないけれど)
独特ないい味を
そこはかとなく出している

10年前も、20年前も
きっと雰囲気は同じだったろう
そして30年前ならほんとうに
ラグジュアリーだったのだろうなと思う

光る紅葉

2010/11/22

朝晩の冷え込みが
すこしずつ深まってきた

夕刻の太陽を逆光にして
赤や黄色に色づいた木々の葉が
光っている様子が見られる
今時分のイスラマバードは

ジャカランタの薄紫の花が咲き誇る
5月頃と並ぶ、とても美しい季節だ

音と音楽

2010/11/18

オーディオの音が今ひとつしっくり来ない
日本に帰ったときにアップグレードしようかと
ネットで情報を探す

音を良くする方法はたくさん見つかるけれど
音楽が気持ちよく聴こえるにはどうすればよいかは
どこにも見つからない
それは、つまるところ個人の体験なのだから

気持ちよく音楽を聴く喜びは
水を入れ替えたばかりの誰もいないプールで
泳ぐ時の気持よさと似ているかもしれないと
ふと思った

犠牲祭

2010/11/16

犠牲祭の休暇が始まった
もう何回目だかは、よく覚えていないが
生きた羊や山羊や牛たちが
街のあちこちで売られている様子は
毎度の見慣れた風景になってきた
非日常な気分は確かに感じるのだけれど
自分が慣れ親しんだ「祭り」とは
どこか少し違和感がある

イスラムの国に何年か暮らして
今年の犠牲祭で
それがどこから来るのか
はじめて気がついた

イスラムの祭日というのは
月の暦に従うので
太陽暦とはタイミングがずれる
農耕系の祭りとは印象が違って
祭りに季節感がないのだ

家路の記憶

2010/11/12

このところ、帰宅の時間が
日没と重なって
家に向かう車の中から
きれいな夕日が見える

夕映えを見ながら家路をたどる
その記憶は
小さな頃から今までに
数限り無く続いている

刻一刻と空が色を変える時間に
別の大きな時間の流れが
重なりあう

アフガンベーカリー

2010/11/06

最近、よく行くようになったパン屋
アフガン人の父親と息子(と予想)がやっている
手作りのヨーグルトや、新鮮な卵も売っている
パンも美味しくて、焼きたてのバゲットやクロワッサンも買える
クロワッサンは、サクサクというより
むっちりと詰まっているけれど、、

隣にはカブールレストランという
これまた有名な、アフガン料理の店

パキスタンはいくつかの州から成り立っていて
州が変われば、人種や言葉も変わるほどの違いがある
アフガン系やパシュトゥーという北部、山岳地方由来の
人たちは、中央アジアにも近い感じで、
肌の色も南の人より白く
ちょっとモンゴロイドが入っていて
日本人から見ると、親近感を感じる顔立ちをしている

仕事に対する姿勢も、暑い南のおおらかさとは違って
神経質というか、生真面目なところがあるように感じる

アフガンベーカリーの品揃えと雰囲気を思い浮かべて
昔の日本にもこんな店はあったかもしれないなと
勝手なことを考えながら
買ってきたアプリコットパイを食べる

北風と太陽

2010/11/05

どんなに鍵と壁を強固にしても
人が関わる限りそれは破られる
それは壁の厚さや鍵の強さとは
全く別の問題だ

そして同様に
どんなに罰則を厳しくしても
ルールを破る人は必ず現れる

なのに、世の中には
鍵と壁と、罰則にしか
関心のない人が多すぎる

共感(empathy)

2010/11/02

3週間ほど前、熱が出て
身体の調子が悪くなった日
いつもは駆け寄ってきたり、飛びついてきたりする犬が
急におとなしくなった。
走ったり、飛びついたりしないし
食事もあまり食べようとしない
病気にでもなったのかと心配したが
病気になっていたのは自分だった
犬はそれに共感していたのだろう

仕事を休み、床に臥せっていた数日間
犬は時折、そっと寝室にやってきては
ぺろぺろと顔をなめて、静かに去っていく
その様子はまるで巡回に来た看護婦のようだった

数日前から、駆け寄ったり、飛びついたり
しっぽをびゅんびゅん振って喜んだり
食事の時間が待ちきれないような素振りを見せたり
犬はすっかりもとどおり元気になった
そして自分もすっかり元気になっているのだった

そんなふうに、自分にとって大切な相手と
共感できる能力を
人はどのくらい持っているのだろう