世界の窓ふき
2004/09/30
台風一過の青空
都内まで車で出かける
どこまでもどこまでもクリアーな世界
横浜港から見えた、新宿のビル群、房総半島、富士山
帰り道では不思議に輝く遠近感のない
みなとみらいの夜景や木更津の夜景
湘南に戻ると遠くには伊豆半島も見えた
近くの町の灯りも、遠くの星や月も
空の雲も、光る波も
何かがぬぐい去られたように
世界の窓ふきをしたみたいに
みんなくっきりときれいに見えた一日だった
31文字
2004/09/30
「古い機種だから長いメールは送らないで」
「長いって、何文字まで?」
「よくわからないけど、五七五七七なら大丈夫」
そんな冗談とも本気ともつかぬやりとりから始まった
お互いに伝えたいことをよく考えて31文字に収める
めったにやり取りはしないのだけれど
今日届いてた31文字は
先週、頭をひねって送った歌の返歌
すばらしかった。
ちょっとくやしいけど、うれしい
それは長いメールでは決して伝わらないメッセージ。
喫茶店
2004/09/28
近所にある喫茶店は
コーヒーを注文すると
マスター自らが、ポットやらドリッパーやらの
載ったワゴンをテーブルのわきまで押してきて
そこで、ゆっくりとコーヒーをいれてくれる。
ぷつぷつと泡の立つ豆を見ながら
コーヒーがおちるのを静かに待っている
僕とマスター。
どうぞ、と出される、一杯のコーヒー
がらがらとワゴンの音を立てながら
去ってゆくマスター。
なんとも幸せな時間がすごせる
店なのだ。
ツユクサ
2004/09/26
朝、見つけたツユクサの花を
午後、写真に撮ろうとしたら
もうしぼんでしまっていた。
移ろうものをどこかにつなぎ止めることは
とても難しい。
記録にも、記憶にも残ることなく
つなぎ止められなかった無数の瞬間は
どこかを漂っているのだろうか。
秋分
2004/09/24
秋分の日が来て
長くて暑かった
夏がやっと終わった
あたりまえだけれど
もう二度ともどってこない
2004年の夏
蝉の声
2004/09/22
3週間、大阪で芝居づくりに参加して、昨夜帰ってきた。
庭の雑草はとても背が高くなった。
いつものように朝の光で目覚めた。
9月も後半なのに暑さは真夏のようで
まだ秋が来ていないのかと思ったけれど
茅木山からうるさいぐらい響いていた
蝉の鳴き声は、全く聞こえなくなっていた。