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July 2011

断食月のおわり

2011/08/29

ラマダンの終わりは
新月を過ぎた月が
観測されるかどうかにかかっている

天文学的には
この細い月が見えるかどうかは
予測できそうなものだけれど

実際のところ
月は必ず
権威によって
観測されなくてはならない

観測されなければ
断食月が一日伸びる

どんな機材を使っているのか
少し気になる

最後の日曜日

2011/08/28

今日はいつもの日曜日のように
湘南BeachFMを聴く

イスラマバードで聴くのは、今日で最後なので
番組にメールを送る

程なくして、パーソナリティーが
僕の送ったメールを読む
「今日もいつも変わらぬ元気な放送をありがとう」
「そしてこれからもよろしく」

日曜日を過ごす場所は
あちこち変わって

放送は電波ではなくインターネットで送られて
僕はハガキでなくメールで便りを送るようになった

自分のメッセージが読まれるの聞きながら
変わらないラジオが、嬉しかった
そしてこれから過ごす日曜日のためにも
ずっと変わらないで欲しいと思った

ハリプールからの贈り物

2011/08/27

Haripurというイスラマバード北部の県を訪れる
プロジェクト最後の訪問

プロジェクトを離れる時というのは
出会った沢山の人と離れる時

握手をして、さよならの挨拶を交わしながら
毎度ながら思うことは

援助、支援という形で、一方的に何かを
贈与しているように見えても

こちらも、たくさんのものを贈られていて
そんな、形に見えず、表現できない
贈り物の大きさに、涙が出そうになる

このうれしさを、また贈り物にして
いつかどこかで誰かに贈りたいと思うのだった

帰り道、今年はじめての芒が
たくさんハイウェイに見えた

パキスタン、3度目の夏もやっと終わる

10日前

2011/08/22

二人目の友人が帰る日
パキスタンでの滞在は残り10日となった
犬の散歩や、早朝のテニス
ささやかだけれど確かな日常はもうすぐ終わる
次にどこでどんな日常を始めるのか
いまだ考えがまとまらない

月は次第に新月に近づいて
1週間ほどでラマダンも開ける

Shigar村にて

2011/08/21

パキスタン北部
ギルギットーバルチスタンと呼ばれる地方
ヒマラヤ、カラコルム、ヒンドゥクシュ
世界の屋根と呼ばれる山脈の懐
峻険な地形に阻まれた谷ごとに
かつて幾つかの王国があったという
その谷の一つは、シャングリラとも、桃源郷とも呼ばれた

パキスタンという国の一部となった今でも
かつての王国の人々はそれぞれの言葉を話す
電話も、テレビも、インターネットさえも
やってきたけれど

ここはまだ世界のどこからも
遠く離れた場所のように思える

Dragonfly

2011/08/11

このところ、モンスーンの雨が降る
タイミングがすこしずつ早くなってきた

今日は散歩の最中にとんぼを見かけた
一匹ではなく、たくさんの群れ

まだまだ暑いけれど
少しずつ季節は変わってゆく

終わりの始まり

2011/08/01

8月が始まり
断食月が始まり
そして、パキスタンでの最後の月が
始まった

あとひと月で
この時間も終わるのだと
犬に言い聞かせながら
散歩する夕べ