抜歯の日
2005/09/27
30年以上身体の一部だった
最後の親不知を今日抜いた
せめてここに記録しておこう
真横になって生えていて
少し頭を覗かせているだけだから
これは難しい方から数えて
50人中2、3番目ですと
親切な歯医者さんは言った
手術は15分ぐらいで終わったが
闘っているような15分だった
ぽっかりと穴があいて
とても痛い
この痛みは、30年以上身体の一部だったものが
引き裂かれてしまった痛みでもあるのだろう
かみあわせ
2005/09/21
昨夜カーテンを閉めて寝たせいか
起きたらいつもの起床時間をとっくに回っていた
慌てて準備をして、いつもより一本遅い電車に乗る
なぜか目の前の席だけが空かず、座れそうで座れない
長距離通勤の電車
いつものカフェはなぜか長蛇の列
今日は時間がないので持ち帰りのコーヒーを頼むと
今ドリップしているから時間がかかると言われあきらめる
はぐるまは一度ずれるとなかなかうまくかみ合わない
今日中にかみ合わせはもどるだろうか
ペンギン
2005/09/13
フランス映画「皇帝ペンギン」を見た
厳しいけれど、シンプルな世界に住む
2足歩行する動物の映像を見ていると
なんだかSF映画を見ているような気になってきた
けれどそれは、今現実におなじこの地球上に
存在する世界なのだと考えると
自然の造形の奥深さと
人の想像力の至らなさを感じた
この海は、あの海にも繋がっているのだ
夏の終わり
2005/09/11
今年の夏はとても夏らしかったと思う
海にも何度か泳ぎにいったし
けっこう大変な夏休みの宿題もあった
僕の住んでいる場所は、都会ではないのだけれど
毎日都会との往復をしていると、かえって季節感を
繰り返し感じられるような気がする
朝早く、海水浴に向かう人たちと、通勤電車に乗るために
駅ですれ違うのは、初めての不思議な経験だった
近頃、家に向かう山中の坂道には
無数の蝉の死骸が目につくようになって
梅雨明けのある日、突然始まった蝉時雨は
もうすぐ終わろうとしている
先週は七輪でさんまを焼いて食べた
終わりは始まり、来年の夏はどんなことをしているのだろう