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December 2004

November 2004

大晦日の窓拭き

2004/12/31

大晦日、朝から窓拭きをした
窓の向こうにどんな景色が見えるかで
窓拭きのモチベーションって変わるな、と思いながら
以前住んでいた家の
大きな窓と、中東の町の風景を思い出しながら
今の家の、雑草に覆われた小さな庭を見ながら

拭きはじめて気がついたのだけれど
雨風にさらされた外側よりも
内側の方が、意外に汚れている
外ばかり拭き取ることを気にしていたのだけれど
汚れは内側からもしっかりついていたのだった

そして、窓拭きが終わる頃
雨が降りはじめて
いつか雨は雪に変わった

アドレス帳

2004/12/30

古い手帳を探していたら
それよりもっと古いアドレス帳が出てきた
15年以上前の友達の住所
書かれているほぼ全ての住所には
もうその人たちはいない
自分で書いた名前と住所もあれば
相手に書いてもらったものもある

15年後の僕のアドレス帳には
一体誰が載っているのだろう

いつもの挨拶

2004/12/28

スーパーで買う食料品の
賞味期限が来年の日付になってくると
もう年の瀬だなと感じる

今日は今年最後のプール
泳いでいる人も、監視員も
少しだけいつもと違う気がした

プールから上がって交わす
「ありがとうございました」
といういつもの挨拶も
今日だけの響きを含んでいる

冬のジャグジー

2004/12/27

近くにある日帰り温泉に行った
露天風呂、ジャグジーに入って
まん丸な冬の満月を見上げる
勢いよく吹き出すジェットの音
空に向かって立ち上る湯煙
ぷかぷかしながら、見上げる冬の夜空
ちょっとした宇宙旅行

ディスコミュニケーション

2004/12/21

思っているだけでは伝わらないし
言葉にしたからといって伝わるわけでもない

思っていなくても伝わるかもしれないし
言葉にしなくても伝わるかもしれない

その狭量な自分の枠から一歩踏み出せば
伝える方法はいくらでもあるのかもしれない

冬のお気に入り

2004/12/18

他の誰かと食べるために作られる
そういう特別な料理がいくつかある
なつかしいお客さんがあって
久しぶりに作るビーフシチュー
そういえば二年ぐらい作っていなかった
砂漠の国で食べたり
雪の中のキャンプで作ったこともあった
ワインと、肉の種類によって
味は微妙に変わるような気がする
けれど一番おいしくなる要因は
それを誰かと一緒に食べているという
場の力だ

Atoms or Bits

2004/12/06

久しぶりに手を動かす作業をした
毎日料理で手は動かしてはいるけれど
それとはちがう作業
手はすごいなと、しみじみ感じた
道具を使って、ものを作る
世界には、そうやって作られたものが
あふれている
コンピューターばかりに向かっていると
そんなことを忘れてしまいがちになる
そこでもBitsを組み替えて
世界の再構築は行われているのだろうけれど

とらわれる

2004/12/04

何かに心をとらわれる事があって
それを忘れるために別の何かに
一生懸命になることがある
けれど心は結局とらわれたままだということに
ふとした瞬間に気がつく
とらわれた気持ちは
自分では解き放つ事は出来ないのか
それとも
自分でしか解き放つ事は出来ないのか
今夜は12月なのになまぬるい嵐の夜

西の海

2004/12/03

ずっと籠りっぱなしだったという
わけでもなかったのだけれど
久しぶりに海に行く
風が強かったので
いつもより強く、潮風のにおいがする
雲の向こうから射す、午後の陽光を見ながら
そういえばあのときも
海は西にあって、いつも
夕陽を受けて輝いていたことを
思い出した