花の名前
2005/04/28
この春は花の名前をいくつか覚えた
名前を記憶したというよりも
いつもの通り道にその花が
咲いていることを知ったのだ
世界にあるどんな花にも、名前があって
1年に一度だけ美しい花を開かせて
誰かに見つけられるのを
待っている
まとめ買い
2005/04/20
車で街まで出て
輸入食料がとても安い店で
大量に買い込む
普段住んでいる、山の中の小さな家に
食料を運び込みながら
なんだか籠城するみたいだなと思った
今日のジョージ・スマイリーのお言葉
2005/04/17
何かをやらない、手をつけない理由というのは
無数にある
けれど
何かをやる理由というのは
たいてい一つしかない
春のストーブ
2005/04/12
暖かな週末の後は
冬が舞い戻ったような寒さに変わった
満開の桜に嫉妬するような
冷たい雨と風
これで灯油も使い切れるかなと思って
ストーブに火を入れた
春霞
2005/04/11
角を曲がれば
別の桜が目に飛び込んでくる
バイクで走れば
薄紅色が、舞い散る
祝福されたような日曜日
春霞に煙る山桜は
日本画のようだった
風景があまりにもいつもと違って見えて
頭の中も霞がかかったような
マジカルな春の日
歓送迎
2005/04/06
急に暖かくなって
あっという間に
桜が咲いた
3月末に咲くのと
4月初めに咲くのとでは
印象もずいぶん違う
別れと出会いは
いつも同じにやってくるとは限らない
どちらにしても
節目には変わりないのだけれど
行きつ戻りつ
2005/04/04
咲き始めた桜が
冷たい風に揺れている
夜空は冬のように澄み切って
西に傾くオリオン座
天頂には春の星座
行きつ戻りつする季節
なかなか去ろうとしない冬
いつになく控えめな春
けれど時間はひと時も止まらず進む
一生傘
2005/04/03
素晴らしい傘を見つけた
コンビニで手軽に買われて
簡単に置き去りに出来る傘とは
対極にある傘
それはきっと
一生使い続けることが出来る
一生分の雨を受け止めてくれる
けれど、一生どこかに忘れずに
持っていられるかどうかが心配だ
そんなことに迷いながらも
久しぶりに、欲しいなと思ったものなので
買うとすれば、梅雨が来る前だなと
気持ちの準備をしている