そうだ、この手でいこう!(後編)LEO

2000/12/26 機内から

aurora 最初は雲かと思った、ちょうど、黒い山並の上空の空が遠くの街の明かりでぼーっと薄明るい感じだ。でもシベリア上空10000mでそれはあり得ない。じーと見てると山並と思えた黒い部分にも星は見え、その下に地平線が見える。ぼーっとした薄明かりをじーっと見ていると、明るい部分が彗星のような形で見えてくる。そしてその明るい部分がすすすーーと横に移動しているのだ。あ、動いてる、明るさが変わってる、これは、オーロラというものだ、無言、、、

色は黄色から少し緑色、こんな色。そして、生きてるように明るい部分が横に移動していく、色の変化はあまり良く分からないが、明るさは強くなったり弱くなったりする。明るい部分が移動といっても、動いているわけではなく、各部分の明るさが段階的に変わっているだけなんだろうが、なんか彗星がぞろぞろと横移動しているようにも見える。それでカーテンが波打っているように見える、、、なるほど、これがカーテン状オーロラというものか、、、でもまったくこれはオーロラだ、それ以外に形容のしようがない。

風に揺れるようないいかんじのはやさで、そのランダムな動きと不定形な感じは生き物を連想させる。こういう生物もいるかもなあ、なんて思う。そういえば、波のうねりや、雲の動きみたいに、流体の動きも連想されて、はじめてみるのに、どこかで見たような感じを受ける、

オーロラは上空ではなくてちょうど目線の高さぐらいに見えていて、すぐ下には沈まないこと座が見える。そのずっと下に黒く広がるシベリアの大地。オーロラは横に100度ぐらいはあろうかというぐらい広がっている。まったく、これはすごい風景だ。機内に目を戻すとみんなすやすや寝ている、不思議だ。まったく現実ってなんなのだろうと思ってしまう。コクピットにいってみせてもらおうかとも思ったが、そうやっている間にも消えてしまったら悲しいので、じっと窓に張り付いて見ていた。 オーロラの動きのピークは10分程で、その後はまた最初のようにぼおっとした雲みたいな状態で動きがあまり見られなくなり、それでも15分ぐらいはそのまま見えていた。飛行機がオーロラから遠ざかったために見えにくくなっていったのかも知れないがよくわからない。カメラは機内に持ち込まなかったので、写真はない。でもとにかく、見えた。見てしまった、、
おわり

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