2000年11月18日未明
星も月も見えない、曇天の砂漠でしし座流星群を待つわれわれに空から降ってきたのは、小さな小さな雨つぶでした。
そんなわけで、言い訳がましく、こんな場所で見ようとしてたんだよーっていう、「見えなかった2000年しし座流星群レポート」をお送りいたします。
でも写真のインパクトとしてはしし座流星群の写真に負けず劣らずと思ったりもしてます。文章のなかのリンクをクリックして別ウィンドウに表示される写真をどうぞご覧下さいませ。
首都アンマンから百数十キロ、
砂漠のなかのワインディングロード
をずーっと走っていくとわれわれの
観測所が見えてきます。
ここはJordan Astronomical Society というちゃんとしたジョルダンローカルの天文愛好家団体の管理する観測所です。といってもドームもスライディングルーフも冷却CCDも、常設の望遠鏡も電気も水道もすらもなく、あるのは素晴しい星空だけです。どうです、うらやましいでしょう。でも
モスクがあったりする
ところがさすがアラブです。
入り口のゲート
を入ると、敷地を取り囲むたくさんのコンテナ、
このコンテナ
の中に、ベッドがあって、眠れるようになっています。
部屋はツインで、
電気がないので蝋燭を灯します。もちろん他の観測者の邪魔にならないようにするためです。
みんなでご飯を食べる
ダイニングルーム
は、ミーティングルームになったり、ベッドが一杯のときのための
仮設寝室
になったりします。(今回はここで雨音を聞きながら寝ました。)この部屋にはろうそくではなく
ガス灯
があります。
ランプ
もいくつか置いてあります。
キッチン
では、ちゃんと朝昼晩のご飯が作れます。なにげに乾燥させた
セージの葉
なんかが置いてあって、これはシャイ(甘い紅茶)の中に入れます。とってもおいしいです。
バス、トイレ
ももちろん完備。ちゃんと水のタンクがあって水洗式ですがどこに流れていくのかは知りません。シャワーもあるのですがお湯が出るのか出ないのか試してないのでわかりません。(多分出るような気がします)
正面(北)
のバンガロー!?群、と奥のモスク、
東側
にバス、トイレ隣にはなぜ樹が一本、その向こうにはベドウィン(管理人)のテント、
西側
のダイニングとその奥のキッチンです。これがすべてです
まん中の広場で
火を焚いて、
暖をとります、まわりにイスを置いて、みんなで火を囲んで、シャイを飲んだり、つまんないことをいって笑ったりしながら、星を見ているのです。観測する人や、写真をとる人はちょっとはなれたところで寂しくやってます。(いやいやそっちも大事なんですよ、もちろん)
敷地を一歩出ると、見渡す限り、、、、
なんにもありません。
まるで月か
火星の表面みたいです。
もちろん夜になると、あかりは一切見えません、地平線から星が昇ってくるのが見えるんです!
でも
曇ってしまったら、
こんな素晴しい場所でもお手あげです。でも、ここに来て、ぐるりと地平線に囲まれるだけでも、うん、それはそれでとても得難い体験なのです。
おまけ、砂漠に落ちていた
謎の物体、
宇宙からの飛来物か!?
石と砂を採取するジョル天会員達、
目的は不明